咄嗟の行動って難しい 新幹線殺傷事件
新幹線の事件、犯人に立ち向かった梅田さんは勇敢で本当に尊敬する。
彼が行動を起こさなかったら、きっともっと被害が拡大していたよね…梅田さんありがとうございます。
経歴を見るととても優秀な方だったそうで、本当に惜しい人を亡くした。
乗客がたくさんいる状況で、なぜ誰も犯人を取り押さえるのに手を貸さなかったんだろうと一瞬思ったけれど、
もし私があの場に居合わせたら、とっさに手を貸せたか?と言われると…ちょっと自信がない。
以前就活イベントに参加したときのことを思い出した。
企業の説明を聞いている最中に、近くで人が倒れた。
私含め、周りにはたくさんの人がいたのに、皆固まっていた。
私はあのとき一瞬で頭がパニックになってしまった。
人が倒れているという視覚情報はあるのに、頭の理解が追いつかなくて、
「なにが起こったの?」「なんで倒れてるの?」「どうすればいいの?」と短い時間の間にいろんなことが頭の中を高速でグルグル…。
「まずは大丈夫ですかと声がけをすべきだ!(教習所の応急救護で習ったやつだ!)」というところまで頭が追いついてきたものの、今度は体が固まって声が出せない。
「大丈夫ですかって言わなきゃ」「大丈夫ですかって言わなきゃ」を心の中でひたすら繰り返していた。(なんと無意味な)
結局10秒くらいたったところで、ようやく1人の女性が「大丈夫ですか」と恐る恐る声がけをして、それからまた10秒後くらいに倒れた人は意識を取り戻して、スタッフの方に休憩所に連れていかれた。
あのときは、何もできなかった自分の弱さを痛感して、しばらく落ち込んだ。
自分はいざとなればしっかり動けるタイプだと普段から思っていたから余計にね。
この件は命に別状がなかったからいいけれど、もし今回の事件みたいに人が亡くなるような展開になっていたら、私はあのとき動けなかったことを死ぬまで後悔するんだろうな。
咄嗟の行動は難しい。
就活イベントという、別に自分が危険にさらされているわけでもない状況でもあんなふうだったんだから、
今回みたいに、新幹線の狭くて逃げ場のない空間で、自分の命や安全が関わる状況でなんて、到底無理だろうな…そうとう勇気と行動力がないとできない。
「近くにいた男性乗客はなぜ助けなかったのか?」という意見をツイッターでたくさん目にしたけど、
思っている以上に咄嗟に行動するのって難しいし、
しかも新幹線は狭いから手を出しづらかっただろうし、
(もちろん力とかを考えたら、助けに入るなら男性の方がいいだろうけど)犯人の後ろからなら女性だって何かできた可能性も0ではないから、男性ばかりを責めるのもちょっと違和感。
普段から同じ「困った」状況でも、男性が困ってるより女性が困ってる場合のほうが周りが手を貸してくれやすい気がするんだけど、
そう考えるともしだれか女性が止めに入ろうとしたら、その女性を助けようとする男性が出てきたかもしれないし、
そもそももし梅田さんが女性だったら、普通に助けに入る人いたんじゃないかなとも思う。
まあ何にしても、私は自分が咄嗟に動けなかった経験があるから、「周りの乗客が手を貸していれば梅田さんは死なずに済んだかも」という思いは持ちつつも、周りの乗客を責めることはできない…。